一千万ポンドの幸福ということ?『#47_百万ポンド紙幣』和訳

あらすじ

 私はポーシャの継父に頼み込み、彼女との結婚を認めてもらった。そうして、百万ポンド紙幣を持った私の30日間の冒険が終わりを迎えた。
 この話はロンドンに知れ渡り、継父が百万ポンド紙幣を銀行に返却すると、銀行は紙幣を使用不可にしてから継父にプレゼントしてくれた。その紙幣は私たちの家に飾ってある。結婚式で継父に渡されてからずっと。

百万ポンド紙幣(対訳)

‘Well, well, well! But you know, if you haven’t ever served in that capacity, you of course can’t furnish recommendations of a sort to satisfy the conditions of the contract, and so——’

The £1,000,000 Bank-note

継父_「まあ、まあ、まあ!しかし、わかるでしょう。
 あなたがその立場に就いたことが無かったのなら、当然、あなたは用意できません。その契約の条件を満たす品質を持っているという証明書を」
(おそらく、良き夫である証明ができないだろうと言われた。)

‘Try me—oh, do, I beg of you! Only just try me thirty or forty years, and if——’

The £1,000,000 Bank-note

私_「私を試用してください。お願いです!30年か40年、私を試してください。そうしたら---」

‘Oh, well, all right; it’s but a little thing to ask. Take her along.’

The £1,000,000 Bank-note

継父_「ああ、よくわかりました。
 ほんの些細な頼みごとがあります。彼女をよろしく頼む」

Happy, we too? There are not words enough in the unabridged to describe it.

The £1,000,000 Bank-note

 幸せかって?私たちの嬉しさを言い表す言葉が見つかりません。

And when London got the whole history, a day or two later, of my month’s adventures with that bank-note, and how they ended, did London talk, and have a good time? Yes.

The £1,000,000 Bank-note

 一日か二日あとに、百万ポンド紙幣を与えられた私の奇妙な経験の全てと、どのような結末を迎えたのかを知ったとき、ロンドンではその話が広まり、話題になったのかって?その通りです。

My Portia’s papa took that friendly and hospitable bill back to the Bank of England and cashed it; then the Bank cancelled it and made him a present of it, and he gave it to us at our wedding, and it has always hung in its frame in the sacredest place in our home, ever since.

The £1,000,000 Bank-note

 ポーシャのパパは百万ポンド紙幣をイングランドの銀行に戻して現金に換えました。
 そのとき、銀行はその紙幣を使えなくして、彼にプレゼントしました。
 彼は結婚式でその紙幣を私たちに渡しました。
 その紙幣は額縁に入れて自宅の一番大切な場所にずっと掛けてあります。

For it gave me my Portia.

The £1,000,000 Bank-note

 その紙幣が私にポーシャを引き合わせてくれたのですから。

But for it I could not have remained in London, would not have appeared at the minister’s, never should have met her.

The £1,000,000 Bank-note

 それが無ければ、私はロンドンに残ることができず、アメリカ公使のところに姿を現すこともなく、彼女と出会うこともなかったでしょう。

And so I always say, ‘Yes, it’s a million-pounder, as you see; but it never made but one purchase in its life, and then got the article for only about a tenth part of its value.’

The £1,000,000 Bank-note

 だから私はいつも言うのだ。
「はい、私はあなたの知っている百万ポンド紙幣の男です。
 その紙幣を使って、私は1つのモノしか買いませんでした。そのとき、十分の一の価格でそのモノを手に入れました」
(百万ポンド紙幣で一千万ポンドの価値の未来を買ったということ?)

Reference : The £1,000,000 Bank-note by Mark Twain(project gutenberg)
English – Japanese parallel text, handwriting-based foreign language learning